2018(平成30)年度(第20回)9.御領の古代ロマンを蘇らせる会

〇テーマ:

奈良原・大東古墳群から古代御領を蘇らせる

〇概要:

縄文から中世にかけての大集落跡「御領移籍」と「御領古墳群」について本格的な調査や保存策がとられていないことから、分布調査、測量調査を行い、結果を記録、公表して史跡登録につなげ、地域の活性化を行う。

〇実施内容:

・測量前の雑木の伐採・草刈り 令和元年6~9月  14回 参加者のべ30名
・墳丘測量              7~9月  10回 参加者のべ23名
・調査結果冊子作成 (構成・執筆・編集・校正) 9~12月
・『弥生の首長墓群』400部発刊 令和2年1月10日
・発刊した冊子『弥生の首長墓群』を資料とした講演会の講師を務める
令和2年1月21日 御野公民館 参加者34名 スタッフ4名
・「第4次 古墳探検隊」の開催 令和2年3月22日 大東古墳群
参加者数47名 スタッフ12名

〇事業の効果:

墳丘墓地形は現地を見ただけでは理解できにくいため、測量を行い、測量図を提示することで形や大きさがはっきりする。同時に墳丘墓が作られた時代背景、と御領遺跡との関連性を冊子にまとめた。冊子をもとに講演会と現地フィールドワークを行い、地域の人の理解と関心を深めることができた。また専門家への情報提供にも冊子を活用させていただいた。
今回のように、当会の調査で分かったことを発進させていただいた結果、神辺町内の古墳について、福山市立大学が本格的な調査を実施する方向で取り組みを始めており、将来的に大東地域での調査も期待できる。

 

〇事業者のコメント(冊子あとがきより):

古墳時代後期(6世紀~7世紀前半)の横穴式石室を持つ古墳群をみつけたことから始まった当会の活動は、2017年の「大東大仙山古墳」の発見をきっかけに、さらに古い時代の首長墓があるはずだと御領山の探索を行ってきました。その活動で見つかった4つの興味深い墳丘状の地形を、『探索!御領の古代ロマン弥生の首長墓群』でご紹介させていただきました。
御領古墳群と御領遺跡そして瀬戸内海の他地域との関係は?ヤマトとの関係は?この冊子をご覧いただき、古代ロマンを膨らませていただければ幸いです。
調査から発刊にあたりご指導、ご協力いただきました、広島大学名誉教授古瀬清秀様、元広島県教育事業団埋蔵文化財調査室室長篠原芳秀様、前広島県教育事業団埋蔵文化財委員会、一般財団法人冠婚葬祭文化振興財団、そして多くの関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
今後とも従前同様のご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。