絵画コンクール審査結果発表

第7回「わたしのしたい結婚式」「思い出に残っている日本のぎしき」絵画コンクール

(一財)冠婚葬祭文化振興財団では昨年に引き続き「第7回の絵画コンクール」を開催致しました。公募に際しましては、全国の小学生の皆様から総数420点ものご応募を頂き誠にありがとうございました。
厳正なる審査の結果、優秀賞、入選、佳作の各賞を選考し、入賞の方々には賞品として図書カードを、またご応募頂いた方々には全員にご自身の作品が印刷された賞状を贈呈いたしました。
また、コンクールの開催に際しては、互助会各社のご協力をいただき、たくさんの応募を頂くことができました。
あらためてご協力に感謝申し上げます。誠にありがとうございました。

一般財団法人冠婚葬祭文化振興財団

概要

1. テ ー マ:「わたしのしたい結婚式」、「思い出に残っている日本のぎしき」
2. 募集期間:令和5年9月1日(金)から令和5年12月26日(火)まで
3. 応募総数:420点
4. 各 賞:
  ■優秀賞6名(1~2年生の部、3~4年生の部、5~6年生の部各2名)
  (副賞:図書カード10,000円)
  ■入選18名
  (副賞:図書カード5,000円)
  ■佳作30名
  (副賞:図書カード3,000円)
  ■参加記念品:各応募者自身の作品が印刷された賞状

 

 

絵画コンクールの総評

小谷みどり
一般社団法人シニア生活文化研究所 代表理事

今年もすばらしい応募作品がたくさんあり、審査委員のみんなで優秀作品を選ぶのに、とても苦労をしました。
四季のある日本には、お正月、節分、お花見、お盆、お月見など、季節ごとにさまざまな行事があります。地域色の強い伝統的なお祭りもあります。七五三、ひな祭り、子どもの日など、成長を祝う儀式もあります。児童が描いたそんな儀式やお祭りの作品から、大人である私たちが改めて学ぶことも多々ありました。
まず、儀式や年中行事には、かならず「ひと」が介在するということです。家族であったり、祖父母であったり、お友達であったりなど、年中行事や儀式とは、みんなで時間や空間を共有することでもあります。その意味で、絵の技術の上手下手ではなく、みんなで楽しく過ごす光景が描かれている作品には、心を動かされました。
また、祖母にお餅の作り方を教わっている様子、家族みんなでお墓参りをしている様子を描いた作品からは、核家族化が進んだ昨今においても、祖父母世代から孫へ伝承していくことの大切さや絆を感じました。
一方、理想の結婚式を描いた作品のなかには、花嫁ひとりだけ、あるいは新郎新婦だけしか描かれていないものがありました。結婚式は、人生の門出をみんなで祝福する儀式であることを、もっと子どもたちに伝えていかねばならないと気づかされました。
子どもたちが大人になったときに、作品に描かれた光景がいつまでも楽しかった思い出として記憶に残ってほしいと願います。


佐久間庸和
(一財)冠婚葬祭文化振興財団 副理事長

第1回以来ずっと審査員を務めさせていただいていますが、今年も全国から素晴らしい作品がたくさん集まりました。長かったコロナ禍もようやく落ち着いてきたこともあって、屋外での儀式や祭りを描いた作品が多かったように思います。
回を重ねるごとに思ってきたことですが、「私のしたい結婚式」よりも「残したい日本の儀式」の方がバリエーションも豊富で、応募作品数も多いです。一時は「コロナ禍で結婚式そのものが行われる機会が減り、お子さんたちも参加することがなくなっているのかな」と推測していましたが、どうもそうではなく、結婚式そのものがお子さんたちにとって馴染みのないものになりつつあるようです。LGBTQの問題などもあり、今後は、結婚式をテーマにした絵画について根本的に考えていかなければならないと思いました。
いつも、テーブルを埋め尽くしたお子さんたちの作品から発せられるパワーに圧倒されるとともに、元気をいただきます。一般財団法人 冠婚葬祭文化振興財団では「儀式文化の継承と創造」を目指していますが、こういったお子さんたちがいれば「日本の儀式文化も安心だ」と思えてきます。応募作品はどれも甲乙つけがたく、今回も審査に苦労しました。審査員全員で激論を交わしましたが、優秀作品には、大人の気配がしないお子さんならではの感性で描かれた作品を選ばせていただきました。